ホテル雅叙園東京(目黒雅叙園)の歴史について調べてみました
目黒不動尊・林試の森公園・ホテル雅叙園東京・かむろ坂など・・・
弊社の周りにはたくさんの名所がありますが、今回は弊社の裏手にそびえ建つ、ホテル雅叙園東京について調べてみました。
目黒雅叙園を創業したのは石川県出身の細川力蔵です
1928年に細川力蔵が芝浦の自邸を改築した純日本式の料亭「芝浦雅叙園」を経て1931年に現在の目黒に移転し名称を「目黒雅叙園」に変更しました。
目黒雅叙園は日本初の総合結婚式場として22万組以上の挙式者に寄り添ってきました。
ホテル、オフィスビルなどからなる複合施設として現在でも多くの方々に利用されていますが、2017年4月に創業88周年を経てホテルとしてリブランディングするとともに名称を「ホテル雅叙園東京」と変更しています。
「東京の目黒」から「世界の東京」の総合施設へのリブランドコンセプトは「心つなぐ、麗しき祝祭百景」とのこと。
そんな歴史と風格のある目黒雅叙園ですが、2008年のリーマン・ショック以後、不動産としては最大級の案件として関係者から注目されていた目黒雅叙園の売却先が決まり、2014年に森トラストが米投資ファンドのローンスターから約1300億円で買収することになります。
森トラストが取得したのは目黒雅叙園のほぼすべての土地(約3万7000平方メートル)と敷地内にある以下の全5物件(延べ床面積は約15万平方メートル)です。
・アルコタワー(オフィス)、目黒雅叙園(ホテル)…地上19階、地下3階
・東京都指定有形文化財「百段階段」…地上6階
・アルコタワーアネックス(オフィス)…地上16階、地下1階
・ヴィラ ディ グラツィア(チャペル)…地上3階
・アルコスクエア(店舗)…地上1階
現在の運営は、株式会社目黒雅叙園(海外挙式大手ワタベウェディングの完全子会社)が行い、土地施設全体は外資系ファンドのラサール・インベストメント・マネージメントの特別目的会社が所有する形になっています。
Amazonなど世界的な企業の日本法人が入居!?
あまりご存知ない方も多いと思いますが、実はオフィスビルにはアマゾンジャパンやポルシェジャパン、ウォルト・ディズニー・ジャパンなどそうそうたるグローバル企業の日本法人が入居しています。
特にAmazonに関しては、JR目黒駅前のMEGURO CENTRAL SQUARE(目黒セントラルスクエア)と名付けられたオフィス棟に雅叙園のアルコタワー、アルコタワーアネックスに続いて新しくオフィスを開設しました。
現在の目黒駅周辺はまさにAmazon村のようになりつつあります。
ジブリアニメ『千と千尋の神隠し』の舞台モデルとしても有名な「百段階段」
百段階段とはケヤキの板材でつくられた園内唯一の木造建築の通称ですが、その階段沿いにつくられた7つの座敷棟宴会場のうちの4つが2009年3月に東京都の有形文化財に指定されました。
百段階段は太宰治の小説『佳日』にも登場しています。
絢爛たる装飾を施された園内の様子は「昭和の竜宮城」とも呼ばれていて2001年に公開された宮崎駿監督の長編アニメ『千と千尋の神隠し』の湯屋のモデルになったことでも知られています。
「禄文化風とされる通俗的な御殿が持つどぎつさを表現するために、千尋が働くことになる湯屋は目黒雅叙園も参考にしています」との、宮崎駿監督自身の談話もあります。
台湾にある九份が参考にされていると言われていますが『雅叙園』も湯屋のモデルとされているのは日本人として感動しますね。
ホテル雅叙園東京には他にも名だたる企業が入っていたり、文化財に指定されたことなど非日常の空間を楽しむひとときに訪れてみてはいかがでしょうか。
ホテル雅叙園東京
東京都目黒区下目黒1-8-1 Tel. 03-3491-4111
JR山手線目黒駅から徒歩3分
目黒川沿いに立地しています